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Channel: 梅の浪花守り隊7
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文楽鑑賞日誌(レア度4)

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さて、昨日、国立文楽劇場での文楽錦秋公演に行ったので事後報告します。そうしないとまたユリカ様から「血を吸うわよ」と脅されるので怖いです、今回観たのはめったに掛からないレア演目ばかりです。
 
「碁太平記白石噺」
これは江戸製です、安永九年に初演。元々十一段構成の時代物で東北地方の姉妹が父の仇討ちを果たしたという事件を基にしたらしいです。
 
「桜鍔恨鮫鞘」
これは超レア!元禄時代に実際に起こったDV殺人事件を基にしているらしい。これをベースに複数、歌舞伎で上演されているという噂も、プロトタイプである「浪花八文字」の六段目を改良し、安永二年に初演。
 
「団子売」
こちらは所作事です、清元に「玉兎」というものがあり、それを義太夫に改良したもの。
 
それではジャッジメントタイムと行くか、アイカツメンバーと相談しながら。
碁太平記では田植の段における仇討のきっかけの部分にマーク、鏡をめぐって一方的に悪代官は与茂作を殺害してしまいます。この騒がしい部分の語りは松香大夫師匠の強弱低減効果が表れました。あたいの文楽心電図のデータは正確です。おのぶちゃんの悲しみにくれる表情がいい、続いての浅草雷門では最初から豆蔵のマジックショーが始まってしまった!これが楽しいんだな。これね、勘市くんの織りなすディメンジョン効果、文楽人形がマジックをするのですよ、初めて観たけど衝撃的だった。これに希大夫くんの明るい語り口が融合することでこの段落の序盤の威力が強くなるのです、中盤以降は休演してしまった津駒大夫師匠に代わって呂勢大夫くんがデジタルチックに語るのですよ、特に、豆蔵が何かを企む部分、酔っぱらいの可愛い観九朗ちゃんに恐喝をする場面、見どころである新吉原揚屋は英大夫師匠の独壇場です、清介師匠の三味線は聴き良い。ふっくらしていてコーヒーにマシュマロを入れたような感じの弾き方、これは花魁になった姉と妹のおのぶちゃんが再会した場面では威力を発揮しています。「おお、姉さでござるかいの、逢いたかった」これがこの演目で情が強く感じられる部分、ここから仇討ちを決意するきっかけのいきさつとなるのです。以前に神崎美月さんがこの演目の見どころを指摘していたのがこれ。この後、惣六は曽我物語を例に挙げて短慮をし、仇討ちに手を貸すという。何という復讐劇、最後の結末はどうしたのかな?気になる。
さぁ、お次はすみれとユリカ、ロリゴシックコンビが好きそうな「桜鍔」の審判、こちらは靖大夫くんの語り方が浪花らしくてかわいい♡という部分は序盤の弥兵衛とでんぼの十兵衛くんが婿入りの祝言をあおる場面です、このぶぶんは清丈くんの三味線がふわっとしています。でもね、これは最大の見せ場があのDV殺人です。八郎兵衛がおばあちゃんや自分の妻を憎たらしくなり感情的になって突然殺すというあまりにもショッキングな場面、いままでは普通の夫がなぜか後半からDVを引き起こす。この部分は咲大夫師匠のバルキリー的な語り口がさらに進化してオーガス式に、八郎兵衛の悔しさを紛らす表情にリンクして超グッド!さらに、和生師匠&蓑助師匠のコンビネーションプログラム効果があいまってふんわりした部分から一転して緊張感が迫る!燕三師匠も咲大夫師匠とタッグ効果がこちらでも強く表れたものです。砂糖の入ったコーヒーにいきなり塩を入れられたような流れが元武士である八郎兵衛の運命を強く感じさせる、すみれちゃんが好きな言葉が「運命」いい演目ですよ。最後は大空あかりちゃんが好きそうな「団子売」です、これ、すんごいかわいいのですよ、文楽の所作事の中ではふんわり感ナンバーワン!こちらはね、掛け合いと舞姿のバイオリンク効果、ネオ玉男師匠&紋寿師匠のコンビネーションプログラム効果が強く感じられました。いよっ!日本一と叫びたいところですよ。
 
さて、こんな感じでいいですか?ユリカ様、また「血を吸うわよ」とか言わないで!そんな中、霧矢あおい姐さんから緊急連絡が!「何だって!!嶋大夫師匠が引退?そんなこと聞いてないぞ、本当か?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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